■ JR九州の自動放送 <ジャクロス・カンノ声>

--はじめに--
 ここでは九州内で使用される、ジャクロスおよびカンノ型放送を紹介します。
ジャクロス(JACROS)とは、JR KYUSHU Advanced and Concentrated Railway Operating Systems)の略であり、日立製作所が開発したPTC(列車運行管理システム)のうちのひとつである。このシステムの開発・接続により、電照案内版や自動放送は、正確かつスピーディーに情報を配信出来ることになる。
 また九州内では1990年代後半から2000年代に入り、旧式の簡易的な放送から、都市圏・主要駅を中心にCTC・PTCと連動させた詳細型への切り替えが進みました。
主として、関東圏で導入されていた「カンノ声」と言うもので、カンノ製作所がメロディーやチャイムと組み合わせて制作されたものを指します。本サイトはじめとする駅メロサイト全般での総称として名付けています。
 女性-長瀬祐子さん、男性-田尻敏明さんの組み合わせが一般的です。
 また、九州内で使用されている冒頭の2点チャイムや、かつて西武鉄道で使用されていたメロディー等、カンノ社製のルーツとも言われています。

-カンノ声の一例-
声優 凡例
長瀬祐子(主に下りホーム) カンノ女性
田尻敏明(主に上りホーム) カンノ男性
いずれも信濃境駅にて収録

 以下では、九州新幹線の各駅で聞くことの出来る放送を、本サイトが独自に調査したものであり、一概に「正確」とは言えません。 また、紹介している放送名は、あくまで「本サイトでの概要」です。正式名称ではありませんので、ご了承ください


 ▼ ジャクロス九州主要放送
 ・本サイトでの略称-「九州主要」
1990年代後半から、博多や小倉駅などの主要駅に導入され、現在の九州駅音の顔的存在。
その内容は非常に、詳細かつ聞き取りやすい放送で、音声合成技術を使用せず一つ一つ肉声を組み合わせた、自然な作りになっています。

放送の形態は駅によって様々ですが、基本項目として「案内」→「予告」→「接近」→「到着」→「乗換」→「停車中」→「発車」の順に流れます。
ところが、「案内放送」「予告放送」「停車中放送」は最初からあったものではなく、順次追加された項目です。
導入時期を簡潔にまとめると、以下の表のようになります。
-ジャクロス更新の流れ-
名称 推定導入時期 概要
0期型 1997年以前 九州主要放送の前身、“カンノ声”の旧声(阪和線などのおばちゃん放送とも言う)を導入していた駅
1期型 1997年以前 「接近」「到着・乗換」「発車」放送があったもの
(但し、二日市は当初から予告放送簡易版があった)(但し、大牟田は予告放送簡易版を2004年追加)
2期型 1999年以前 1期型に「案内放送」「停車中放送」があったもの、または其れに更新したもの
(但し、戸畑は予告放送のみ2004年追加)
3期型 2003年夏 上記のものに「予告放送」を追加したもの。新規に「案内放送」〜「発車放送」全てが揃って登場したもの、または其れに更新したもの
調査を始めたのが1997年頃。それ以前は不明。

声優は、全駅女性放送に一部の駅で男性放送があります(熊本駅は2009年から男性放送を導入、3期型化更新しました)。
現在使用している放送を駅別に記すと、次の表の通りです。
駅名\放送名 →→放送形態(左から順に流れます)→→ 声優 登場時期 分類
案内放送 予告放送 接近放送 到着放送 乗換放送 停車中
放送
発車放送
博多 男女 1999年2月 2期型→3期型
吉塚 1997年以前 1期型→3期型
香椎 - - - 1997年以前 1期型
折尾 2003年秋 0期型→3期型
黒崎 男女 2005年秋 0期型→3期型
スペースワールド - - 1999年7月 2期型
戸畑 - - 2000年以前 2期型→2期型
小倉 - 2000年以前 2期型→2期型
門司 2004年3月 3期型
行橋 2000年以前 2期型→3期型
中津
別府 2005年 3期型
大分 2000年以前 2期型→3期型
宮崎 2008年 3期型
鹿児島中央 - 2005年 3期型
熊本 男女 2000年以前 2期型→3期型
大牟田 - - 2000年以前 1期型→3期型
久留米 2000年以前 1期型→3期型
鳥栖 男女 2004年冬 0期型→3期型
二日市 - - - 2000年以前 1期型→3期型
南福岡 1998年 2期型→3期型
佐賀 2008年 0期型→3期型
肥前山口 男女 2005年 3期型
早岐 男女 2008年 3期型
ハウステンボス - - - 2000年以前 1期型→3期型
諫早 - - - 2000年以前 1期型→3期型
駅名\放送名 案内放送 予告放送 接近放送 到着放送 乗換放送 停車中
放送
発車放送 声優 登場時期 分類
駅によっては、放送するもの・しないものとバラツキがありますが、基本形態は以上の通りです。
放送速度は全駅一定ですが、イントネーションやフレーズは微妙に異なっていたり多様です。全く同じ形態を喋る駅は存在しないかもしれません。
また、「接近放送」「到着放送」「発車放送」は各駅共に存在します。
これら放送内容は、以下の通り説明しています。

■案内(編成)放送
概要
・構成 例) 2点チャイム(5点チャイム)+のりば+時間+種別+行き先+編成数+乗車案内+停車駅
・行程 例) ピンポ〜ン!+○○のりば、△△時□□分発、○○、△△行きは、○○編成です。△△席は…
・凡例
・導入駅 博多 吉塚 折尾 黒崎 スペースワールド 戸畑 小倉 門司 行橋 別府 大分 宮崎 鹿児島中央 熊本 久留米 鳥栖 南福岡 佐賀 肥前山口 ハウステンボス 早岐
・説明 一つの列車に対して、最も最初に流れるのが「案内放送」。主に、編成案内と停車駅を放送する。
ジャクロスが発する「案内放送」は、日本一と言っても過言ではないほど細かく、パーツが多い。また発音やイントネーションが不自然ではない、聞き取りやすい放送である。
JR九州が所有する車両は、多種多様であり、長さや編成数にも統一感はない。分割編成や同じ名称の特急でも編成数が異なるなんてごく普通なこと。そんな統一感の無い車両に対しても、一つ一つ乗車位置の案内をしているのが、ジャクロスの案内放送。むしろ、統一感がないために分かりやすく案内出来るようにした結果が、今日の詳細な放送になったのかもしれない。
放送の基本は先に述べたように、編成放送と停車駅を案内するものだが、パーツが多く、組み合わせは無限大。近年では啓発放送も同時に流れるため、駅毎に異なった構成になっています。
また、ハウステンボスを除く1期型には案内放送がありません。ハウステンボスは独特な案内放送を行い、冒頭に2点チャイムは存在しません。

■予告(接近前)放送
概要
・構成 A:2点チャイム+のりば+発車時刻+種別+行き先+編成数
B:2点チャイム+のりば+発車時刻+種別+行き先+編成数+停車駅
C:2点チャイム+のりば+発車時刻+種別+行き先+編成数+啓発放送
D:2点チャイム+のりば+発車時刻+種別+行き先
D':5点チャイム+のりば+発車時刻+種別+行き先
E:2点チャイム+のりば+方面+発車時刻+種別+行き先
F:2点チャイム+のりば+発車時刻+種別+行き先+編成数+啓発放送+停車駅
・行程 A:ピンポ〜ン!+まもなく○○番のりばに、△△時□□分発、○○、△△行きが、□□両編成で入ります。
B:ピンポ〜ン!+まもなく○○番のりばに、△△時□□分発、○○、△△行きが、□□両編成で入ります。○○△△行きの停車駅は…。
C:ピンポ〜ン!+まもなく○○番のりばに、△△時□□分発、○○、△△行きが、□□両編成で入ります。+(啓発放送は様々)
D:ピンポ〜ン!+まもなく○○番のりばに、△△時□□分発、○○、△△行きが入ります。
D':5点メロディー+まもなく○○番のりばに、△△時□□分発、○○、△△行きが入ります。
E:ピンポ〜ン!+まもなく○○番のりばに、△△方面、□□時○○分発、△△、□□行きが到着します。
F:ピンポ〜ン!+まもなく○○番のりばに、△△時□□分発、○○、△△行きが、□□両編成で到着します。+(啓発放送は様々)+○○、△△行きの停車駅は…。
・凡例 A:快速・久留米
B:快速・折尾
C:特急かもめ・長崎 特急みどり-ハウステンボス・博多
D:特急リレーつばめ・博多
D':九州横断特急・熊本
E:編集中
F:特急かもめ・博多
・導入駅 A:黒崎 門司 行橋 別府 宮崎 熊本 久留米 南福岡 肥前山口
B:吉塚 折尾
C:鳥栖 早岐
D:戸畑 大牟田 二日市
D':大分
E:博多
F:佐賀
・説明 接近放送の2〜3分前に流れる予告放送。全駅ではなく、一部の駅に導入されています。
予告放送は、九州主要放送の導入時からあったものではなく、2003年夏頃に「案内放送」と「接近放送」の間に付け加えられました。(ただし、二日市には簡易予告放送が当初よりあった)博多駅に最初に導入され、戸畑(簡易版)・行橋・大牟田(簡易版)と続きました。
基本はAパターン。
Bは、「案内放送」と同じく停車駅まで放送します。
Cは、近年普及傾向の乗車位置を簡略放送したり、特急券の販売促進放送をします。
Dは、編成数を言わない簡易版。二日市駅のみ2001年以前より存在する、予告放送の先駆け版。「カンノ遠隔」放送と同じもの。
D'は、Dの2点チャイム部分を5点メロディーとしたもの。このメロディーは、山陽本線防府駅のみで使用されており、2005年度謎の導入を遂げた。
Eは、お決まりの博多駅のみヴァージョンで、“方面”を放送するタイプ。“入ります”ではなく“到着します”と言う。
Fは、佐賀駅のみ導入されており、A〜Eを全て取り入れたような詳細・丁寧ヴァージョン。

■接近放送
概要
・構成 A:ベル+のりば+発車時刻+種別+行き先+フレーズ
B:ベル+のりば+発車時刻+種別+行き先+フレーズ+(チャイム)+啓発
C:ベル+のりば+種別+行き先+フレーズ
D:ベル+のりば+方面+発車時刻+種別+行き先+フレーズ+啓発
X:ベル+のりば+フレーズ+発車時刻+種別(+行き先+フレーズ)
Y:ベル+のりば+フレーズ
・行程 A:電子ベル+○○のりばに、△△時□□分発、○○、△△行きの到着です。危険ですから、黄色い線(白線)の内側までさがってお待ち下さい。
A':電子ベル×5+○○のりばに、△△時□□分発、○○、△△行きが到着します。ご注意下さい。
B:電子ベル+○○のりばに、△△時□□分発、○○、△△行きの到着です。危険ですから、黄色い線の内側までさがってお待ち下さい。ご乗車の際は列車とホームとの間が広く開いている所がありますのでご注意下さい。
C:電子ベル+○○のりばに、○○、△△行きの到着です。危険ですから、黄色い線の内側までさがってお待ち下さい。
D:電子ベル+○○のりばに、△△方面、□□時○○分発、△△、□□行きの到着です。黄色い線のまでさがってお待ち下さい。ご乗車の際は列車とホームとの間が広くあいている所がありますのでご注意下さい。
X:電子ベル+○○のりばに列車が到着します。この列車は(折り返し)△△時□□分発、○○、△△行きとなります。(危険ですから黄色い線の内側までさがってお待ち下さい。)
Y:電子ベル+○○のりばに列車が入ります、ご注意下さい。
・凡例 A:快速・荒木 特急・ソニック
A':快速SSL・長崎
B:特急ソニック・博多 普通・二日市
C:特急きらめき・門司港
D:特急ソニック・大分
X:普通・川内 普通・八代
Y:凡例
・導入駅 A:吉塚 香椎 黒崎 戸畑 行橋 別府 大分 宮崎 鹿児島中央 熊本 大牟田 久留米 鳥栖 二日市 南福岡 佐賀 肥前山口 諫早
A':ハウステンボス
B:小倉 スペースワールド
C:折尾 門司 早岐
D:博多
X:各所
Y:各所
・説明 列車が接近する直前(おおよそ1分前)に流れ、「九州主要」放送導入駅には、全て存在します。
基本は、ベル+放送ですが、放送部分は駅毎にフレーズが異なっているものがあります。
最も多いパターンはAであり、別府駅のみ“白線”と放送します。
A'はベルが5回鳴り、放送が異なるハウステンボス駅のみの特例版。
Bは、Aの最後に啓発放送を付けたもの。近年、A→Bに取り替えが進んでいる。
Cの放送は導入が比較的新しいが、時間を言わない簡易的なもの。
Dは博多駅のみの、○○方面と誤乗車を防ぐ啓発放送付き。
Xは始発駅などで用いられる、折り返し列車の放送。
Yは通常スジに載っていない臨時やダイヤが乱れた時などの簡易接近放送。

■到着放送
概要
・構成 A:駅名連呼×2+フレーズ
B:駅名連呼×2+フレーズ+啓発放送
C:駅名連呼×3+フレーズ
・行程 A:○○、○○です、ご乗車ありがとうございました(お疲れさまでした)。
B:○○、○○です、ご乗車ありがとうございました。+(啓発放送は様々)
C:べっぷ〜、べっぷ〜、べっぷ〜。ご乗車ありがとう御座いました、別府・別府です。
・凡例 A:吉塚 宮崎
B:鳥栖 早岐
C:別府
・導入駅 A:博多 吉塚 香椎 折尾 黒崎 戸畑 小倉 門司 行橋 大分 宮崎 鹿児島中央 熊本 大牟田 久留米 二日市 南福岡 佐賀 肥前山口 ハウステンボス 諫早
B:スペースワールド 鳥栖 早岐
C:別府
・説明 全駅に導入されており、列車が到着した際に流れる駅名連呼放送。到着センサー設置駅では、ドアーが開いた瞬間に流れる優れもの。
駅名は2回連呼しますが、別府駅に限り旧放送の名残で、3回の後に2回言います。
ハイなテンションで連呼しますが、近年登場の3期型からは、落ち着いた連呼も増えてきました。
放送パターンは幾つかありますが、乗換の発生しない駅は「到着放送」のみ。基本は、「到着放送」→「のりかえ放送」→「発車放送」ですが、ダイヤの関係で「到着放送」→「発車放送」→「のりかえ放送」または、「到着放送」→「のりかえ放送」→「停車中放送」→「発車放送」と変動します。
フレーズは“ご乗車ありがとうございました”が現代版。2003年位を境に更新され、かつては“ご乗車お疲れさまでした”と言っていました。1期型の更新された放送は、かなり不自然に喋ります。ただし、ハウステンボスは、当初から“…ありがとうございました”フレーズの特別仕様版。別府と宮崎はその部分を、多少早口で喋ります。
啓発放送は主に2種類。足下の注意を促すものと、編成が複雑な為それを案内するものなど存在します。

■のりかえ放送
概要
・構成 A:路線+方角+時間+種別+行き先+のりば
A':フレーズ+路線+方角+時間+種別+行き先+のりば
B:路線+方角+種別+(方面)+行き先+時間+のりば
C:路線+方角+種別+行き先+のりば
D:方面+種別+行き先+時間+のりば
D':種別+行き先+時間+のりば
E:(路線)+方角+種別+行き先+時間+のりば
・行程 A:○○線、上り(下り)、△△時□□分発、○○、△△行きは、□□のりばです。…
A':のりかえのご案内を致します。○○線、上り(下り)、△△時□□分発、○○、△△行きは、□□のりばです。…
B:○○線、上り(下り)、△△、(□□方面)、○○行きは、△△時□□分発、○○のりばです。…
C:○○線、上り(下り)、△△、□□行きは、○○のりばです。…
D:○○方面、△△、□□行きは、○○時△△分発、□□のりばです。…
D':△△、□□行きは、○○時△△分発、□□のりばです。…
E:○○線、△△方面、□□、○○行きは、△△時□□分発、○○のりばです。… 新幹線のりかえのお客様は新幹線のりば、地下鉄のりかえのお客様は、一旦改札口を出られて地下鉄のりばへお越し下さい。
・凡例 A:折尾 門司
A':佐賀
B:行橋 大分(普通に限り方面)
C:小倉
D:大牟田
D':諫早
E:
・導入駅 A:折尾 黒崎 門司 別府 宮崎 鹿児島中央 熊本 久留米 肥前山口 早岐 鳥栖
A':佐賀
B:行橋 大分(普通に限り方面) 南福岡
C:小倉
D:吉塚 香椎 大牟田
D':諫早
E:博多
・説明 「到着放送」とセットで流れるのが一般的。ダイヤの都合上、「到着放送」→「発車放送」→「のりかえ放送」となることがある。よって「のりかえ放送」中に「発車放送」を被って放送できないため、電子ベルにて発車を知らせる(A'の凡例を参照)。
九州主要放送の歴史として、最も説明しやすいのが「のりかえ放送」。使用駅を参考にして頂ければ簡単であるが、Aは3期型、B・Cは2期型、Dは1期型と大きく分かれる。(博多やハウステンボスは特殊なので論外) 基本的に伝えたい内容は同じであるが、その内容が前後しているのが特徴。
また、博多や小倉、鹿児島中央の新幹線乗換駅では、放送の最後に“新幹線ご利用のお客様は…”と、フレーズが付加される。
A'の佐賀駅は、0期型初期放送の名残で“のりかえのご案内を致します”と冒頭で語る。
Bの大分駅は、普通列車に限り“○○方面〜”と、博多駅のようなフレーズが付く。この○○方面のフレーズは、博多駅で標準使用される前から、大分駅では用いられていた、最も先代のもの。
Cの小倉駅は、何故か時間を言わない簡略型。
Eの博多駅は、福北ゆたか線のみ路線名を言います。

■停車中(案内)放送
概要
・構成 A:2点チャイム+のりば+時間+種別+行き先
B:2点チャイム+のりば+時間+種別+行き先(+乗車案内)+停車駅
C:2点チャイム(5点チャイム)+のりば+時間+種別+行き先+編成数(+乗車案内+停車駅)
D:2点チャイム+のりば+(路線)+方面+時間+種別+行き先(+乗車案内)+停車駅
・行程 A:ピンポ〜ン!+○○のりばの列車は、△△時□□分発、○○、△△行きです。
B:ピンポ〜ン!+○○のりばの列車は、△△時□□分発、○○、△△行きです。○○席は… 
C:ピンポ〜ン!(5点メロディー)+○○のりば、△△時□□分発、○○、△△行きは、○○編成です。△△席は… 
D:ピンポ〜ン!+○○のりばの列車は、(福北ゆたか線)、△△方面 □□時○○分発、△△、□□行きです。○○席は…
・凡例 A:特急にちりん・宮崎空港 普通・川内
B:快速日南マリーン号・志布志 特急みどり-ハウステンボス・博多
C:特急きらめき・博多 普通・柳ヶ浦(いづれも「案内放送」と同様なものが流れる)
D:
・導入駅 A:吉塚 折尾 黒崎 スペースワールド 門司 行橋 別府 鹿児島中央 久留米 南福岡 佐賀 肥前山口
B:宮崎 熊本 早岐 鳥栖
C:小倉 大分
D:博多
・説明 列車が駅に長時間停車している時に流れる放送。基本は「発車放送」の前に流れ、それぞれ5分前・3分前・1分前に流れる。流れる回数は停車時間に準ずる。
1期型放送には存在せず、2期型以降に導入されたが、待避待ちなどを行わない停車時間が皆無な戸畑駅では聞いたことがない。
Aは、基本乗車案内や停車駅案内は行わない。
B・Dは、停車時間に準じ、「案内放送」と同様の乗車案内や停車案内の詳細な放送を流す。またDは、福北ゆたか線のみ路線名を放送する。
Cは、列車到着前に流れていた「案内放送」と同じものが、停車時間に準じ流れる。

■発車放送
概要
・構成 A:ベル+のりば+種別+行き先+フレーズ
A':ベル+のりば+種別+行き先+フレーズ
B:2点チャイム+のりば+種別+行き先+フレーズ
C:ベル+のりば+方面+種別+行き先+フレーズ
・行程 A:電子ベル+○○のりばから、△△、□□行きが発車します。ドアーにご注意下さい。
A':電子ベル+○○のりばから、△△、□□行きが発車します。閉まるドアーにご注意下さい。
B:ピンポ〜ン!+○○のりばから、△△、□□行きが発車します。ドアーにご注意下さい。 
C:電子ベル+○○のりばから、△△方面、□□、○○行きが発車します。閉まるドアーにご注意下さい。
・凡例 A:快速・荒尾
A':普通・西唐津
B:特急ハウステンボス・博多
C:特急ソニック・大分
・導入駅 A:吉塚 香椎 折尾 黒崎 スペースワールド 戸畑 小倉 門司 行橋 別府 大分 宮崎 鹿児島中央 熊本 大牟田 久留米 二日市 南福岡 肥前山口 早岐 諫早 鳥栖 
A':佐賀
B:ハウステンボス
C:博多
・説明 列車が発車する時に流れる放送、およびベル。全駅に導入されている。車掌や駅員が扱うのではなく、発車時刻になると自動的に放送される。
冒頭のベルは自動で鳴るが、博多や小倉は音色違いで駅員が手動にて扱うことが出来る。また、「のりかえ放送」と被ることが多く、しばしかき消され、ベルだけ鳴ったりする。
基本は、登場時からAの放送で落ち着いているが、A'やCのようにドアーフレーズだけ取り替えられたものがある。
Bのハウステンボスの発車は独特で、冒頭部はベルではなく2点チャイムが採用されているものの、フレーズはAと同じもの。

■その他の放送
 上記の基本放送以外にも、「案内放送」の一部として以下のようなものがある。
-九州主要放送の特例-
名称 凡例 概要
通過放送 スペースにて
南福岡にて
特急や快速、貨物列車等が通過する時に流れる放送。基本的に全駅にある。
何パターンかあり、「種別を言うもの」「九州広域放送のもの」「接近放送Yのもの」など。南福岡には特殊なものがある。
遅延放送 黒崎にて
二日市にて
2〜3分の遅れでも放送されることがある。2期型以降は、数分の遅れでもしつこく流す。1期型はフレーズが異なる。
かつて、香椎駅にて“遅れ500分…”と言う、完全に混乱した放送まであった。計算するのが大変。
のりば変更放送 ダイヤの乱れや、臨時列車運転時に流れる放送。
博多や鳥栖など、他ホームへ移せる時には流れる(2期型以降の放送)
行き先変更放送 ダイヤの乱れや、臨時列車運転時に流れる放送。行き先が延長されたり、縮小されたりなど。
運休放送 列車運休時に流れる放送。恐らく、運休まで自動放送する鉄道事業者はないだろう。
とあるサイトでしか聞いたこと無いが、運休の理由(大雪の為…)まで語ってくれる優れもの。




 ▼ ジャクロス九州標準放送
 ・本サイトでの略称-「九州標準」
「九州標準」放送の概要
・構成 ベル+のりば+発車時間+種別+行き先+フレーズ
・行程 A:電子ベル+○○のりばに△△時□□分発、○○行きの到着です。危険ですから、黄色い線の内側でお待ち下さい。
B:電子ベル+○○のりばに△△時□□分発、○○行きの到着です。危険ですから、黄色い線の内側でお待ち下さい。+ベル
C:電子ベル+○○のりばに△△時□□分発、○○行きの到着です。危険ですから、黄色い線の内側におさがり下さい。
・凡例 type-A 男性 女性
type-B  女性
type-C 
女性のみ
・主な駅 type-A 南小倉 新鳥栖 など北部九州で多数
type-B 西小倉 原田 篠栗 など
type-C 陣原 赤間 のみ
・説明 ジャクロス詳細放送の「接近放送」部分のみ、下記の広域放送に「時間・種別・行き先」を言うもの。2000年の陣原駅開業に合わせて初めて導入されたパターン。その後、赤間駅も同様の放送が導入されたものの、普及したのは下記の「九州広域放送」であった。
ところが、2009年度から北部九州(主に、鹿児島本線:小倉〜荒尾、小倉〜宇佐)にフレーズが異なったヴァージョンで大量更新。新規導入や、他の放送からの置き換えではなく、「九州広域」放送が導入されていた駅から置き換えが進んでいます。
通過放送は元来のままで、変更ありません。
また、初期のCタイプは女性放送のみです。


 ▼ ジャクロス九州広域放送
 ・本サイトでの略称-「九州広域」
「九州広域」放送の概要
・構成 ベル+のりば+フレーズ
・行程 A:電子ベル+○○のりばに列車が到着します。危険ですから、黄色い線の内側でお待ち下さい。
B:電子ベル+○○のりばに列車が到着します。危険ですから、黄色い線の内側でお待ち下さい。+ベル
C:電子ベル+○○のりばに列車が入ります。危険ですから、黄色い線の内側におさがり下さい。
A〜Cの通過放送:電子ベル+○○のりばを列車が通過します。危険ですから、黄色い線の内側におさがり下さい。
・凡例 type-A 男性 女性
type-B 女性
type-C 男性 女性
通過放送 男性 女性
・主な駅 type-A 枝光 水巻 福工大前 竹下 新八代 朽網 など多数
type-B 原町
type-C 現在消滅
・説明 2002年度から北部九州(主に、鹿児島本線:小倉〜荒尾、日豊本線:小倉〜宇佐)に導入された接近放送。“列車緊急停止装置”を駅に設備した際に、同時に更新が行われた。
北部九州地域管轄の鹿児島本線・日豊本線は主要駅を除き、殆どが更新完了。鹿児島本線の福岡市にある駅を中心に南北に更新が進み、現在も繁殖を続けているが、上記の「九州標準」放送に入れ替えも行っている。また、分布エリアが広く、鹿児島本線の新八代で導入されたり、日豊本線の大分周辺で鳴っていたり、佐世保線の一部などでも確認されている。
放送工程(パターン)は全部で3種類。“列車が入ります”のフレーズは、導入初期の頃一部の駅で確認された。
「九州主要」放送を除けば、通過放送の本格的導入は、ここで初となり、ジャクロスが大きく発揮されている。
ベルの音色・音程、再生速度・フレーズは上記の3種のみの全て固定であり、ヴァージョン違いは無い。ただし、スピーカーによる音質の違いは大きく分かれる。
どの放送にも当てはまるのだが、基本は男性が上り・女性が下り放送を担当する。
今回導入された放送では、“のりば”のフレーズがあるため、必ずしも“1番のりば”のフレーズを男性が…、女性が… とは限らない。
2014年春に、福北ゆたか線放送機器更新駅では、放送の末端にベルが鳴るタイプが新規導入された。


 ▼ カンノ型放送
 ・本サイトでの略称-「カンノ型」
「カンノ型」放送の概要
・構成 ベル+フレーズ
・行程 電子ベル+まもなく列車が参ります。危ないですから、黄色い線の内側へおさがり下さい。
・凡例 type-A:電子音 男性 女性
type-B:カラカラベル 男性 女性
・主な駅 type-A 筑後船小屋 
type-B 植木 八代 など
・説明 2009年度頃より順次新規導入され「汎用型放送」や「肥後型放送」の継承版として普及し、ジャクロス(PTC)未導入エリアの一部の駅では取り替えも進んでいる。上記ジャクロス放送と声優を揃えていることから、今後の地方駅での導入が見込まれるのではなかろうか。
更新が見られているのは、長崎本線東部や豊肥本線西部となっているが、男性は「汎用型」女性は「カンノ型」の組み合わせも多い。
放送は簡易的なもので、○○番線のフレーズや通過放送は存在せず、駅・ホーム毎に男性・女性が混在しているが、基本は“男性が上りホーム”“女性が下りホーム”となっている。
2011年現在、ベルの種類が2種類あり、「type-A」が電子音・「type-B」がカラカラベルと本サイトでは分類している。また一部の駅ではベルの音色や長さが多少異なったヴァージョンも存在している。


 ▼ カンノ型遠隔放送
 ・本サイトでの略称-「カンノ遠隔」
「カンノ遠隔」放送の概要
・構成 2点チャイム+発車時間+種別+行き先+(プッシュ音)
・行程 ピンポ〜ン!+まもなく○○時△△分発、□□、○○行きが入ります。+(プッシュ音)
・凡例 女性
・主な駅 豊肥本線(西部) 筑肥線
・説明 2000年以前から豊肥本線では導入されており、筑肥線では2006年頃から導入された。
放送内容は、「九州主要」の予告放送に準じるが、どこからか飛ばしているのか、電話のプッシュ音のようなものが入る。
放送は上下線に関係せず、カンノ声の女性放送のみ。殆どのパターンとして、「カンノ遠隔」+(「肥前型」or「福北型」or「ベル」)の組み合わせとなる。




  


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