駅・町情報 |
1915年、信号所として開業し「新宮信号所」と名付けられていた。
福岡市東区の北東端に位置する福工大前駅は、2008年3月「筑前新宮駅」より改称している。これは2003年3月までホームが福岡県糟屋郡新宮町と福岡市東区に跨って建てられており、現在の位置より300m程小倉よりに存在していた。開設当時の新宮信号所は、さらに300m程北側に位置しており、完全に新宮町の場所であったことにより「新宮」の名が付けられていた。
1920年に旅客開業しているが、ホームは市と町の境界線。駅舎は福岡市側にあったが、当時新宮町には駅がなかった事柄「筑前新宮駅」と命名した説もある。登記上は福岡市の駅で福岡特定都区市内の東端駅であるが、駅名とは不釣り合いなものであった。
2003年3月、駅ビル設置工事及び周辺整備の一環として、ホームの半分と駅舎が博多寄りへ移設された。これにより完全に福岡市の土地になった駅であるが、「筑前新宮」のままであった。2008年3月、ついに「新宮」の名が消滅し現在の駅名となっている。これは2年後に完成する隣駅「新宮中央駅」が完全に新宮町の場所に位置する事柄、名を譲ったとも考えられるであろう。
移設や名称変更の話題に限らず、JR化後は隣駅の変貌も大きい。かつては「香椎−筑前新宮−古賀」の並びであったが、「九産大前駅」「筑前新宮駅」「ししぶ駅」の開業により、ここ数年で駅名板が幾度にわたり変更となっている。また、人口・乗降客増加により2001年3月からは、一部停車であった快速が終日停車。駅改築の際には、相対式+中線の待避設備であったホームが、島式2本4線の完全待避可能駅ともなっている。これにより、日中の普通列車の大半は快速待避することが多い。
駅舎は木造平屋のものから、移設時に駅ビル化され、商業施設や図書館などのコミュニティー施設が入居し、駅名ともなっている福岡工業大学への自由通路も設けられた。
こぼれ話になるが、先に述べたように、ホームの半分が移設したことにより、下りホームの小倉より半分はかつてのホームをそのまま使って嵩上げされている。 |