駅・町情報 |
飯塚市の南部、周囲を山々に囲まれ、国道200号線から西に入った所に筑前内野駅は位置する。
ログハウス風の小さな駅舎は、今世紀に入り立て替えられた物で、かつては木造駅舎が建っていた。ホームは1面1線の単式型。反対側には廃ホームが見えるが、世紀末頃まで使用され、立派な屋根付き跨線橋も掛かっていた。原田線は現在、全線単線の離合設備を持たない路線になってしまっているが、かつてはどの駅でも離合可能であった。この筑前内野駅では、廃ホームにJR九州の駅名板が掛かっていることから、民営化後も使用されていたことには違いない。また、駅舎左側には引き込み線が残っており、貨物駅らしきホームまで現存する。かつてこの駅がどれだけ賑わっていたのか、今では全く想像の付かないほど静まりかえっている。
<昨今まで使用されていた感のある廃ホーム 2002年当時はまだ綺麗だった>
そもそも、この集落が賑わっていたのは江戸時代。東側に大きなバイパスが走る国道200号線の少し手前に、細長い南北の道がアスファルト舗装で現存する。北九州と長崎をも結んだ、旧長崎街道である。この地域、特に南へと続いた街道の冷水峠越えは難所とも言われてきており、鉄道など走っていなかった時代は、宿場町として栄えていた。現在でも当時の区画がほぼそのまま残っており、商業施設などはないものの、古い街並みや建物を見ることが出来る。
<内野宿である当時の地図を描いた物>
街道はのちに国道200号線として整備され、片側2車線の高規格道路は猛スピードでトラックや車が通過するものとなった。その国道の東側には1件のゴルフ場がある。“JR内野カントリークラブ”と称されたゴルフ場は、JR九州が筆頭株主であるジェイアール九州リゾート開発の物件。民営化後、ゴルフ場事業に進出したのは内野が第一号であり、駅の名所案内板にはゴルフ場の名までも載っている。
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放送・放送設備 |
ユニペックスのホーン型スピーカーが設置されていますが、接近・発車共にありません。さらに設置は廃ホーム側のみです。
緊急・防災用の放送でも鳴るかどうかは微妙です。 |
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