駅・町情報 |
歴史は古く、JRや国鉄以前の“博多鉄道”が、糟屋炭田の鉱物を西戸崎まで運搬する目的で開業。また戦時中は、海軍航空隊・雁ノ巣飛行場に専用線が延びる分岐点の駅として栄えていた。
駅の南西に位置した雁ノ巣飛行場は、1936年に日本初の国際空港として開業。戦後はアメリカ空軍の基地として利用されていたが、1972年に全面返還され、後に「雁の巣レクレーションセンター」として福岡市が整備した。同施設は福岡ソフトバンクホークス二軍球場やアビスパ福岡の練習施設、また休日になると多くの少年野球チームが汗を流すスポーツ施設となっている。駅からセンターまでの距離は、さほど遠くはないが、巨大駐車場を完備する同施設への利用者は、自動車やチームのバスが大半で、鉄道を利用されることは殆ど無い。そのため多くの人が動く、試合のある週末でも、駅員は配備されず、年間を通して無人駅であるが、ごく稀に香椎駅から応援スタッフが派遣される。
駅周辺は、マンションやアパートが殆ど無い戸建ての住宅地エリア。その為ラッシュ時でも多くの利用者は見られない。また、駅前を走る県道が、レクレーションセンターにあった飛行機格納庫を崩した跡に完成させた都心へのアクセス道路の影響もあり、自動車を利用されるか、通過地点となるため終日寂しい駅でもある。
住宅地以外には、国が管理する松林が何キロにもわたって生息している。北西側の線路沿いは、国営公園の一部となっているが整備は進まず、周辺の南北の往来は唯一踏切のある、駅構内の渡り線のみとなる。その為、駅北側の住民は県道のある南側へショートカットする際に、JRの敷地内を通る事になるのだが、構内と住宅の関係上、プラットーホームの上を通過するという珍現象が発生し、自転車までもがホーム上を走る。むろん、住民の少ない周辺に踏切を整備していないので、構内の自由通路往来については、JR側も公認としている。全国探しても、あまり例のない事であろう。
<降りて押してる人は見たことありません>
数十年前までは、立派な木造駅舎があり、宿直まで配備されていた時代もあった。
現在は“待合室兼駅舎”と言った方が正しいであろう、簡易的な造りである。
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放送・放送設備 |
スピーカーの設置もなく、ありません。 |
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